地熱によって温められた地下水が自然に湧き出るものと、ボーリングによって人工的に湧き出る、あるいは揚湯されるもの、どちらも、温泉法に合致すれば温泉にあたります。
温泉を熱源で分類すると、火山の地下のマグマを熱源とする火山性温泉と、火山とは無関係の非火山性温泉に分かれています。
非火山性温泉はさらに、地下深くほど温度が高くなる地温勾配に従って高温となったいわゆる深層熱水と、熱源不明のものに分けられています。
また特殊な例として、古代に堆積した植物が亜炭に変化する際の熱によって温泉となったモール泉が北海道の十勝川温泉に存在します。
火山性温泉は当然ながら火山の近くにあり、火山ガス起源の成分を含んでいます。深層熱水は平野や盆地の地下深部にあってボーリングによって取り出されることが多く、海水起源の塩分や有機物を含んでいることもあります。
非火山性温泉の中には通常の地温勾配では説明できない高温のものがあり(有馬温泉・湯の峰温泉・松之山温泉など)、その熱や成分の起源についていくつかの説が提案されているが、いずれもまだ仮説の段階です。また、海外にも火山が多い国があるため当然温泉は湧き出ています。
地図の記号や温泉の看板でおなじみの湯気がゆらゆらと立ちのぼる温泉マークの発祥説は主に3つあります。
1661年(万治4年)に、江戸幕府からだされた、上野国碓氷郡の農民の土地争いに決着を付けるため評決文「上野国碓氷郡上磯部村と中野谷村就野論裁断之覚」内の地図に2ヶ所、温泉マークらしき記号が存在しました。磯部温泉は温泉マーク発祥の地の石碑が建てられています。
明治末期に、油屋熊八が人の手形からこの形を思いつきました。その後、別府温泉の宣伝に温泉マークを多用しました。別府温泉が有名になると共に、浴場=温泉マークというイメージが一般化されたと言われています。
最も有力といわれています。ドイツの19世紀の地図に描かれていたと言われています。日本では陸軍参謀本部陸地測量部が、地形図記号に採用しました。
『その他豆知識』温泉饅頭の元祖は伊香保温泉の赤茶色のお湯で蒸したものが始まり、というのが通説です。
2020/7/22 更新